ことしも早や暮れのお歳暮の季節ですよ奥さん!! というのでまとめてみました。
・・・まずトップは、むろん、
(1)大災害の頻発に依る非常通信の重要性が激増
いったいに、今年、わたしたちは
このマークを何十ぺん見たでしょうか?
とくに中米・カリブでのWinlink網の新規構築が目につきましたが、アメリカ本土では、とくに、
(2)HOA・全米家主協会からのいじめへの反撃
以前からのパリティアクト(同等に扱ってくれえ!活動)にもとづいて、「おれらも多少は役立ってるんだぞ!」と、いちおう堂々と言えるようになった、幸便な猛烈ハリケーンたちであったと言えます。
それと揆を一にして
(3)RTTY(ラジオテレタイプ)がFT8に置き換わりました
いままでの080kHz以上はF1Bモードによる2値FSKが長らく主流でしたが、わずか3kHzほどで事足りてしまうFT8に置き換わりバンドが空いた。 そこに今までRTTYerから邪険にされていた非常通信や船舶用のPACTORが入り込める余地ができた。
つまりバンドの勢力図が大きく塗り変わったことになります。
芋洗い状態のFT8のひとたちは今のうちに、あと10kHzくらい上まで確保しておいたほうが良いのではないでしょうか?
なほ、FT8は開発の当初から、人工知能でロボットオートマ運用が前提ですから、DXにしろコンテストにしろ、人間はいっさい不要になります。
DXペディは無人イカダを漂着させて無人運用になり、WW DX FT8コンテストが開催され、各国の精鋭スパコンの撃ち合いになります。
ちょうど今日は、FT8 Roundup Contest to test WSJT-X (v2)と称して模擬コンテストが行われたはずですがどうだったかしら?
さらにそれと関連して、
(4)本格的なSDRエイジの到来
あのねえ、、
わたくしは、 このブログにおいて、
「2018年東京ハムフェアで明らかになった、ついに日本人には理解されなかったSDRとソフトウェア技術について 」を初めとして、歴史・文化的側面をも含めたいくつかの論文を書きましたが「ハイブリッドSDR」なんていう言葉は無いの!!
いまだにSDRをダイレクトサンプリング方式だと思っているヒトが多数な日本の状況をわたしは悲しむ。
IC-7610にしても、ダイバシティー受信でノイズキャンセリングとか8バンド同時受信やらかすとかいくらでも可能性があるのにですね。 こういうのを望蜀之嘆ていうのかしら、
SDRは最新鋭モード・FT8ときわめて親和性の高いラジオです。 FT8の多バンド広帯域ロボットオペレーションに欠かせない武器となるでしょう。 そのときにJAメーカー製のリグで対抗できるか? どうも覚束ない気がします。
そしてさらにそれと関連して、
(5)DMRがJAでも市民権
ソフトウェアが主体になったのなら何もJARLのレピータなんかわざわざ使う必要無い、
自分自身がレピータになれば良いだけなので、VUデジタル通信はオープンなDMRが日本でもポピュラーになってきました。
こんなの↓
DMRハンディトランシーバとアンドロイド携帯と合体したハイブリッド無線機がJAでも出ると良いのにねえ。
さらにこのことに付随して、
(6)フリラーの益々の台頭
これもまあプチ食物連鎖に過ぎないんですが、 アマチュア無線となんか絶対に関わりたくない呉越同舟的、とくに若い人たちの受け皿です。
デジカンとかトクショーへの入門がますます盛んなようで、わたしも「タカヤマBF4989」とかのIDでやってみたい、日常業務に使えるし。安いし。
また、是非はともかく、YouTubeやWebサイトでの上手なプロモには学ぶところ多です。 耳で聞くポッドキャストでおっさん連中が昔話をダラダラと30分も喋ってるようではおぼつかんわけよ。
このことと大きく関連して、
(7)アマチュアバンドへの不法侵入がひどいんだそうです
こんなよなの。
そりゃ使ってなけりゃ盗られるのは当たり前なんで、くやしかったら、ご自慢のKL-1で5キロほども呉れて追っ払えばいいんじゃないでしょうか?
ローバンド拡大推進なんとか委員会の情けない敗北も記憶に新しいところです。
この東西冷戦の再来に大いに関係あるのですが、
(8)米中貿易戦争が勃発
トランプがやらかしたせいで、
アメリカのチープハムに注文していた台湾・LDGの屋外アンテナチューナがアメリカに届かねーよ。
向こうでもたいそう困ってるようで、キャンセルしました。
きんぺいちゃんも言っていましたが、頑なな姿勢はアメリカさん自国民にも良いこと無いですから治すように。
これらと非常に緊密に関連していることとして、
(9)今年の夏のYOTAサマーキャンプは南アフリカで開催されました。
ボーア戦争から100年の年月を経てイギリスから南アに襷が渡されたことはきわめて象徴的なことです。 南北間・NATO対BRICSみたいなかんじ。
ほか、インドネシアやインド、タイやフィリピン、アラブ諸国など、南の若い連中がハツラツと元気です。 アマチュア無線がものすごく嬉しそうなの。
技術的にもインドのμBITXやインドネシア・ハムビルダー社の格安トランシーバなど、非常に優れたものが出ています。
・・・結論として、これら一連の世界の出来事を見ていると、
(10) 日本のアマチュア無線のズブズブ沈降
のことが、はっきりわかります。
これは小さく老成して安定な社会との引き替えなんでしょうけど、
声のSNSとか言ってちゃあかんでしょうが。
LDMOSのゲタが出るわけでも無し、コンディションが悪いなら悪いで、毎週の短時間訓練コンテストを新たに開催するわけでもなし、
皆で、なにか、若々しい、野心的な、社会に大いに働きかける活動ができないかとも思いますが、しかし、
ただひたすらに過去を墨守し、現状を維持しておれば生きていけるのならそれでも良いでしょう。周回遅れでトップに立つということもこの世にはあり得ます。
バスには急いで乗らない、乗り遅れてるばっかりでもいいじゃないか!!
・・・そんな一年でしたが、2018年のアマチュア無線界、十大ニュースは以上でおしまひです。
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